The New Yorker

そういえば最近、オーランド・ブルーム主演のキングダム・オブ・ヘブンの映画評を読んだ(The New Yorkerの記事で)。酷評とまではいかないが、いまいちの評価だった。物語そのものがちょっと説得力を欠くのに加えて、オーランド・ブルームに説得力がない。地に足がついていないというか。いつまで経っても「half-fairy な lad」だと書いてあったな。


オーランド・ブルームに対する評価を読んで、「厳しいなぁ」と思ったのは、ラッセル・クロウと比較されちゃったことだった。『キングダム・オブ・ヘブン』は『グラディエーター』とシチュエーションが似ているためだ。そうかぁ、ラッセル・クロウと比較されたんじゃたまらんなぁ……などと、ちょっとブルームに同情しちゃったりして(^^ゞ


ラッセル・クロウはどの作品も良いと思うけれど、わたしは『LAコンフィデンシャル』での彼の鮮烈なイメージが忘れられない。出演時間がそれほど多いわけではなかったと思うのだが、存在がせつなかった。


ってなことを考えていたら、The New Yorker の June 6 issue の映画評は、ラッセル・クロウ主演の『シンデレラ・マン』だった。激賞と言っていいと思う。とにかく、ボクサー役のラッセル・クロウと、コーチ役のポール・ジアマッティが良いらしい。この映画を本来よりもさらに良くしているという。


What hardens it[the movie] is the glower of Russel Crowe, who insitinctively grasps the irony of trying to sell a fairy tale on the back of legalized violence ……


なんだか『LAコンフィデンシャル』の彼を思い出してしまった。『シンデレラ・マン』はぜひ見たいと思う。ラッセル・クロウがこの映画をどんなふうに輝かせ、渋くし、深めているのか……今から楽しみだ。