計量国語学

しばらく前のことになるが、友人(日本人)からメイルが来た。内容は、英語に関するジョーク(英文)の話だった。


おおざっぱな内容をかいつまんで説明すると、EUの共通言語として英語が採用されることになったが、どうも英語のスペルには改良の余地があるので、五年計画で改善していくというものだった。


1年目 さしすせそのcはsとし、かきくけこのcはkとする。

2年目 phはfとする。


以下略

というわけで、それぞれの改善点が示された後の英文は、その改善点を反映したものになる。


英語の相貌が変化していくようすが面白かったので、英語学をやっている友人に転送し、この変化を見て、専門家として何か感じるところはないかと聞いてみた。


その返事は、「英語という点からは別に何も思わなかったが、筒井康隆の『残像に口紅を』を思い出した」というものだった。