Oxygen
- 作者: Carl Djerassi,Roald Hoffmann
- 出版社/メーカー: Wiley-VCH
- 発売日: 2001/02/22
- メディア: ペーパーバック
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カール・ジェラッシとロアルド・ホフマンが共著で書いた戯曲 oxigenを読んだ。
ジェラッシとホフマンは
- 作者: ルイスウォルパート,アリスンリチャーズ,Lewis Wolpert,Alison Richards,青木薫,近藤修
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1999/12
- メディア: 新書
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で、この二人とも私が担当したので、ほぉーーという感じで非常に興味があった。ジェラッシは文芸系の著作がいろいろあり、私も
- 作者: カールジェラッシ,Carl Djerassi,中森道夫
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1994/01
- メディア: 単行本
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は読んだことがある。ホフマンの方は、ノーベル化学賞を受賞してるほかに、詩人としても成功している人物。ジェラッシの方は、ノーベル賞の選考委員はやっているはずだが、賞そのものは受賞していない(しかし価値ある賞を多数受賞している)。
『酸素』は『コペンハーゲン』のように胸を揺さぶられるという作品ではないが、『カンター教授のジレンマ』と路線は非常によく似ていて、科学の現場について「うーむ」と考えさせられる作品だ。
話の内容は、レトロ・ノーベル賞というのが創設され(過去にさかのぼってノーベル賞を授与する)、その第一回目の受賞者に「酸素の発見者」が選ばれることになるのだが、はたして酸素を発見したのは、シェーレなのかプリーストリーなのかラヴォアジエなのか……。レトロ・ノーベル賞選考委員の面々、科学者三人、その妻三人が交互に登場して問題点を浮き彫りにしていく。
そうか、酸素の発見というのは、近代化学にとってそんなに重要だったのかというレベルから再考させられてしまうわたしはちょっと情けない?(^^ゞ
化学的背景という点では、以前にもこのメモに書いた
偉人と語るふしぎの化学史―化学法則が生み出されるプロセスを追体験する (ブルーバックス)
- 作者: 松本泉
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/01/19
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の第二章と重なっている。ラヴォアジエの妻が活躍(?)する点もちょっと似てる?^^;
酸素という、とても親しみのもてる対象を軸として、内容的にはなんら難解なことは出てこないのに、科学研究の現場、というか、科学者の生態というか、のある面をよく伝えていると思う。もし上演されることがあったら、ぜひ見てみたいものだ。